“設計”とオケと、両方リア充。(2)

建築にオーケストラにとあくせく打ち込む、ごくごくふつうの東大リケジョの生活に迫ります!前回のオーケストラ編に続いて今回は工学部編。

テレビに出ることもパンフレットに載ることもない、ごくごくふつうのキャンパスライフを送る大学生の日々の生活にスポットをあてるFindUスチューデント・ポートレイト。第1回の今回は建築にオーケストラにとあくせく打ち込む東大リケジョの生活に迫る。「高校までと割とおんなじ生活だよ」と話す彼女は、院試への勉強とオーケストラの部活の地方公演の合間をぬって、FindUのインタビューに答えてくれた。今回はその後編。(文:はやし)

ふみふみのプロフィール

大学:東京大学
学部/学科:工学部建築学科
学年:4年生
部活/サークル:東京大学音楽部管弦楽団(東大オケ)
バイト:ホールスタッフ (いまは院試勉強のためシフトいれず)
その他の活動:院試に向けて試験勉強
住まい:友だちとルームシェア

同じクラスに女子が5人も

東京大学では、受験した科類と入学する際に希望した第二外国語(二外)に応じてクラスが振り分けられる。“女子が少なすぎなさそう”ということも踏まえてフランス語を二外で選択した理Ⅰのふみふみは、クラスメイトたちと初めて会ったときのことを「同じクラスに女子が5人もいたんです」と振り返った。文Ⅰ/Ⅱや理Ⅰのクラスでは一クラス30人中女子が2人ということも珍しくないなかで、30人中5人も女子がいたということはとてもすごいことだった。「その当時は東大オケをがんばっていた私も含めて女子5人がみんなばらばらで個人主義的で “すごい仲がいい!”というわけではなかったのですが、たまたま学科選択で同じ建築学科になった子がいて、その子とはいまはとても仲がいいです」。まだまだ女子の少ない東大ではあるが、その中でも部活やサークルなどではない新たな友人関係が生まれることがあるようだ。

ところで、学科選択とはなんだろう。「工学部では2年の後期(9月〜)がはじまる前に学科選択というものがあり、各科類から成績に応じて希望した学科にいけるかどうかが決まります。私は入学したときから建築学科にずっと行きたかったのですが、理Ⅰから建築学科に行くことはわりと余裕でした」。とらなければ進級できない「フランス語二列」を落としたりしたことも時にはあったものの、無事建築学科に進学できたふみふみは、そこで想定外の事態にであうことになる。

建築学科で施設見学に行く様子。工学部建築学科ではこのように実際の施設を訪問したりすることがある。
建築学科の授業風景

気づいたら院進

建築学科に進学してからの日々をふみふみはこう振り返る。「建築学科では、3年生のうちは与えられた課題に対して設計する基礎的な講義/演習が中心でした。私がこの学科で知りたかった「なぜこのような設計になるのか」「このような設計で建てられた施設を利用者はどのように感じているのか」といった実際に製図をする以前の疑問は、いろいろな施設を見学に行ったりすることはできても私のなかで根拠だてて解消されることはなかったんです」。そして4年生になって、実際の公共施設を題材に施設の設計と施設の利用者の関係を考えるような彼女自身の研究ができるようになった頃には、もう卒論提出の期限となる11月が迫っていた。「だから、もともと研究がめっちゃしたいというわけではなかったのですが、それでも満足に研究できないから院進することにしたんです」。結果として、そうしたいとはじめから考えていたのではなかったものの、彼女は就職活動をすることもなく院進のための試験勉強へと進路選択の舵をきることになった。

初めて引いた図面の課題。大学内の研究室(製図室)でしかつくれない課題は、研究室(製図室)に泊まり込んで作成することになる。ときには課題提出3日前くらいから家に帰れないこともあるのだとか。

「高校までの生活と、割とおんなじ」

ここまでのはなしを聞くかぎりなんだか中高とは違ってとても大変なキャンパスライフのようにも思えるが、しかしふみふみはこう話す。「ぶっちゃけ高校までの生活とそんなに変わりません。勉強をして、部活をして、受験勉強をしていたように、設計の研究をして、オーケストラをやって、院試のための勉強をしているだけなので!」研究室に泊まり込むと家に帰れないので同じように遠くから通う女子同級生と大学近くに一つの部屋を借りたり、自身の関心を深めるために学部4年間だけではなく大学院でも研究しようと決めたり、なかなか波乱万丈なキャンパスライフではあるけれども、やりたいことのために時間を割りふりながらがんばるという点では確かに高校生活と同じ。どうやら何か特別なことをしているのではなく、見つかったやりたいことのために努力を重ねることによって大学生活も充実させることができるみたいだ。


Pick Up!! 東京大学における男女比率

インタビューの中でふみふみもいっていたように、東京大学は男女比率が4:1と想像以上に低い大学です。でも、どの学科でも同じように低いのかといったらそうでもないみたい。男子が女子よりもとても多い学生構成であることによってどのような影響があるのか、またそのために女子学生に対してどのような支援制度があったりするのか、「解説!大学のしくみ 東大の男女比率ってどんな感じ?」で後日詳しくまとめていきたいと思います。

Pick Up!! 卒論を出さないと卒業できない!?

中学や高校は、一定の単位をとって成績をおさめれば卒業することができるのではないかと思います。でも、大学はどうやら単に授業をうけてそこそこの成績をおさめるだけでは卒業できないことが多いみたい。「卒論ってなに?小論文とはなにが違うの?」「どれくらい大変なの?」「誰かが書き方を教えてくれるの?」といったことについては、「解説!大学のしくみ 卒業論文ってなに?」を近日公開予定です。

Pick Up!! 第二外国語ってなに?

入学する前にイメージで決めるしかないことも多い第二外国語だが、例えば東京大学ではクラス分けの基準となるだけでなく、週2回の講義や実際に会話をする演習など大学1年生の履修(授業プラン)に占める割合が実はとても大きいという。どんな第二外国語があるのか、大学に入ってから新たな言語を学ぶことはどのように大変なのか、「第二外国語の悲喜こもごも」をテーマとした座談会も近日公開予定です。

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